株式会社筒けん清水 悟 さん(卸売・小売業)

事業の特色・強み オリジナル商品の筒けん(紐のないけん玉)の販売(2019.9~)、筒けんの特徴:キャッチが簡単 動きに制限がない 複数人でも楽しめる
創業を決意したきっかけを教えてください。

けん玉を約10年教えていたが、どう教えても年々うまくできない人が増えていく印象があった。けん玉自体はとても素晴らしい効果(集中力アップ、バンラス感覚向上、空間認識力向上、動体視力向上、膝の屈伸運動など)を楽しみながら会得できるので、多く方に知ってほしいと思っていたが、「できない」→「つまらない」→「嫌いだ」となってしまうことが非常に残念だと感じていた。そんな中、筒と砂の入った玉の組み合わせを試したところ、手軽に「できた」を体感することができ、かつけん玉と同様の動きができることから、イベントなどで試作品を体験してもらうようにした。すると多くの方から「けん玉よりもやりやすくて楽しい!どこで買えますか?」と声をかけてもらうことが増え、「もっとたくさんの方に『できた』を体験してもらえればと思い、創業を決意した。(コロナ禍の創業(2021.06月)ということもあり、おうち時間を楽しむ(ただ遊ぶだけでなく、手軽なエクセサイズもできる)ツールとして、(けん玉のように糸がついていないので)ソーシャルディスタンスを確保した上でコミュニケーションがとれる点も良いのではないかと感じていた。)

創業までどのように準備を進めてきたか教えてください。
創業半年前

筒けんを考案したのは2019年の冬頃だが、先のように行く先々で好評だったので少しずつ創業に向けて意識が傾いていた。小さな副業をいくつか重ね、小さな収入を少しずつだが確保できるように準備していた。筒けんは手にとって体験をしてもらえばその良さに気づいてもらえると自身があった反面、ゼロからのスタートで知名度も全くないために最初は苦労することも予想していた。
すでに起業していた知人などにも起業時の話を聞き、自分の中の起業のイメージをふくらませるようにしていた。

創業2~3か月前

前職を退職することになり、当時の自分のお客様へのあいさつ回りを丁寧に行った。創業後にそのお客様に助けてもらうケースもあり、良好な関係を保ったまま退職ができたのはよかったと思う。当時のお客様はいまでも自分の大切な財産になっている。

創業1か月前

前職を退職し、創業に向けての書類準備に奔走した。設立手順がよくわからなかったため、個人事業主時代から使用していた会計ソフト「マネーフォワード」の「マネーフォワード クラウド会社設立」に沿って手順を進めたところ、簡単にできた。

創業後、事業を進めながら取り組んでいることを教えてください。
創業前に計画して効果があった取り組み

知名度ゼロの筒けんをどのように広めるかにあたり、まずは発想の元となったけん玉のミュニティ(SNS)を中心に筒けんの動画や写真コンテストなどを実施して少しずつ知名度をあげていった。最初は反応はよくなかったものの、少しずつ応援してくれる人が増え、加えてけん玉コミュニティでは同様にけん玉指導に悩む人も多かったため、次第に受け入れられていった。

創業後に検討して取り組んだ(取り組む)こと

筒けんは単なる「けん玉の簡易版」というだけではなく、三世代コミュニケーションツールや高齢者のフレイル予防ツール、手軽なエクセサイズ、誰でも簡単に取り組める表現手法としてさまざまな層にリーチするため、それぞれのターゲットに合わせた使い方の提案などを行った。

創業して気づいた創業前に準備しておきべきことを教えてください。

創業に際してどんな補助金が使えるのか、事前に商工会議所や県のよろず支援窓口等もっと助言をしてもらい、これからやりたいことを具体的に提示してどういった活用ができそうなのかをもっと聞いておけばよかった。

これから創業したいと考えている方に一言!

サラリーマン歴が長かった上、いままで売上数字だけ追いかければよい生活が主だったので、お金の使い方について知らないことが多すぎた。知識のある方が一緒に事業を行ってくれるならまだしも、そうでない場合は簿記やFPなどの知識も基本的な部分で良いので持っておくと違ったのではないかと考えている。
また、各種の支援窓口があるので、一人で悩まずにとにかくいろいろな意見を聞いて上手に支援を活用していくとより前に進みやすいのではないかと感じている。