製造業I社Iさん(製造業)

事業の特色・強み 単品受注生産に対応できることが強み。
創業を決意したきっかけを教えてください。

勤務先の経営方針と自分のやりたいことが相違していると感じたときに創業が頭をよぎりました。
高校卒業から約25年間製造業に携わり、勤務先でも自分に対して受注をいただいている感覚がうまれ、独立してもやっていける自信がついたため、創業を決意しました。

創業までどのように準備を進めてきたか教えてください。
創業半年前

創業までの準備は2年間かけて行いました。その2年間で技術を磨くこと、取引先との関係構築、創業に向けた資金確保を意識しました。創業後も自分に対して受注をいただけるように、様々な製品の製造に挑戦し、技術の習得と取引先との関係構築に取り組みました。また、創業にあたって加工機械を調達しなければならず、そのための資金を金融機関からいくら借入できるか分からなかったため、資金を貯めることに早くから取り組みました。金融機関からは、開業後1年間は売上がなくても続けられるだけの資金があった方がいいという助言もいただきました。極端かもしれませんが、自分も相応の自己資金を確保しておいたことで、売上の入金が少なかった時でも本業に集中することができました。

創業後、事業を進めながら取り組んでいることを教えてください。
創業前に計画して効果があった取り組み

収支計画だけではなく、資金繰り計画も作成していたことが効果的でした。製造業は売上が発生してから入金になるまでの期間が長くなることが多いため、現預金が足りるのか確認できるように資金繰り計画を作ることが大切です。

創業後に検討して取り組んだ(取り組む)こと

新規取引先からの受注においては、単価や納期、受注数の他に、入金サイトについてもどのような条件か確認しておくことが大事です。取引先によっては売上代金の入金サイトが長期的になることもあり、その場合当然資金繰りも苦しくなります。

創業して気づいた創業前に準備しておきべきことを教えてください。

製造業では創業までに培った技術と築いた取引先との関係性が最も重要です。創業してから軌道に乗るまでは、前勤務先の取引先から受注をいただくことがほとんどです。
また、自社では対応できない工程、製造をお願いできる協力先を確保しておくことも重要です。協力先とのつながりを持っておくことで、幅広い受注に対応できるようになります。

これから創業したいと考えている方に一言!

人生は、努力が7割、神頼みが3割と考えています。努力は大事ですが、それだけだとどうにもならないことがあります。創業に向けて不安な気持ちがあるかもしれませんが、不安な気持ちが自分の想いより大きいなら創業しないほうがいいです。不安な気持ちが大きいうちは、まだ自分に自信がない証拠です。