外部環境の変化を機にビジネスモデルを転換
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元々はお酒のディスカウントストアとして営んでいました。商売を始めて20年以上経ちますが、始めた当時は各家庭にビール大瓶をケースで販売していて、多いときは1日で40ケースくらい売れていました。
しかし、酒類販売の規制が緩和されて、スーパーやコンビニなどのお店が一斉に市場へ参入したことで競争が激しくなりました。大手チェーン店とは価格勝負はできないので、ビジネスモデルを転換しないといけないと感じていました。当時の私は経営の知識があまりなく、どうすればいいか悩んでいたところ、保証協会の担当者が毎月1回来て、これからの事業について一緒に考えてくれました。おかげで1年経った頃には事業計画書が作れるまでになりました。この計画に沿って取り組み始め、「上藏」の第2章がスタートしました。
試食販売をきっかけに店のテーマが決まる
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お店のテーマが決まったのは、輸入食品を扱う卸売業者から提案があったクリームチーズの試食販売がきっかけでした。その商品は地元では知名度がありませんでしたが、アメリカではトップブランドとして有名で、実際に食べてみるとお店で取り扱っているお酒に合う商品だと確信しました。当時はまだ試食販売をしていませんでしたが、挑戦してみることにしました。すると「おいしいね」と言ってくれた約9割のお客様が買ってくれ、結果的に600個近くも売れたのです。他のお店では売っていなくて美味しいものは、たとえ価格が安くなくてもお客様に喜んでもらえる。そのことが分かったとき、自分の求めていた商売が見つかった感覚がありました。このチーズの試食販売をきっかけに、お店のテーマを「ちょっとした贅沢」に決めました。
こだわりを持った品揃え
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当店では、お酒ごとに担当者を割り当てています。ワインは私が担当し、日本酒とウイスキーはそれぞれ専門の社員が担当します。各担当が試飲会でお酒を実際に見て、味わって、製造者の話を聞いた上で厳選したものを取り揃えるようにしています。そうすることで、製法はもちろん、製造者の想いやこだわりまで理解した上でお客様にお酒を紹介できるようになります。ディスカウントストアだった頃は名前の通った蔵元からは相手にもされなかったのですが、お酒のセレクトショップとして徐々に浸透した結果、日本を代表するような蔵元とも取引ができるようになりました。
また、今年度は霧しなそばを取り扱う会社の部長から「普通の酒屋が段々変わっていく姿を見て刺激を受けた」と評価を頂き、全国で初めて霧しなそばのアンテナショップを当店に設置させていただきました。明確なお店のテーマを決めたことで、製造者からもお声がけを頂けるようになりました。
販売のスペシャリストを目指して
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どの会社やお店も、自分たちの強みを活かせる分野があります。製造することが得意な会社、販売することが得意なお店といった形で。私たちは販売のスペシャリストを目指しています。そのために、商品の魅力や性質を十分に理解し説明できるようにしています。例えば、日本酒は地域ごとに水の性質が異なり、それによって口当たりが変わります。酒米との組み合わせによっても異なる特徴が出ます。そこまで商品の魅力や性質を把握した上で、お客様の嗜好を聴き出し、それに合うお酒を紹介しています。
紹介した商品をお客様が食べておいしいと言ってくれる、こうした商品は利益も取れる、得た利益でまた新しい商品を仕入れることができる、新しい商品を紹介してまた召し上がっていただける、といった好循環がうまれる。この循環がうまれたとき、私は目指していた商売を達成できたと実感します。お客様にも、このお店で新しい発見をして、実際に買ってみて、食べておいしいと感じてもらいたい。ただ買い物するのではなく、買い物そのものを楽しんでもらいたいです。
伊那谷の魅力を発信するお店にしたい
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県内、特に東北信に住む方は、南信のことを知らない方が多いと思います。伊那谷は魅力的な場所で、かんてんぱぱやグリーンファーム、養命酒にマルスウイスキーもあります。世に知られていない伊那谷の魅力を発信するお店になるべく、日々取り組んでいます。その取り組みの一環として、店内にキッチンスタジオを併設し、地元の飲食店と連携したイベントや地酒の試飲会を開催しています。今後は事業再構築補助金を活用して倉庫や駐車場をイベントスペースにすることで、より多くのお酒や食品を紹介できるお店にしていくことが目標です。
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店舗名 | 有限会社栄樹 |
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所在地 | 〒399-4511 長野県上伊那郡南箕輪村8304-180 |
HP | https://www.jokura-nagano-shop.com/ |
事業内容 | 酒類・食料品小売業 |
店舗外観 | ![]() |
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