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有限会社金松工業

植松 康孝代表取締役社長

有限会社金松工業は、オリジナル商品の鼻毛バリカン、耳かきの製造の他、補聴器等の部品、騒音計や震度計の測定器の部品の加工・製造を手掛けています。代表取締役社長の植松 康孝さんにお聞かせいただいた事業への想いや、幼い頃から抱いていた“全自動製造”の夢をご紹介します。

多品種少量 ~性能の高い部品を実現できる高度で確かな技術力~

多品種少量 ~性能の高い部品を実現できる高度で確かな技術力~
多品種少量 ~性能の高い部品を実現できる高度で確かな技術力~

当社は部品加工から組み立てまで一貫して行うことができる製造会社です。部品加工に関しては主に医療関係や測定器、半導体部品を取り扱います。特に「音」や「振動」に関係する分野に強く、難度の高い部品を作ることができます。また、自社製品として創業当初から手掛けている鼻毛バリカンと耳かきを取り扱っており、これらはロボットを用いた24時間体制の機械加工稼働で製造を行っています。
職人の技術力が高く、他社さんが取り組みづらい高度な技術を必要とする部品の製造が得意です。そのため多品種少量という形で、少量の部品でも性能の高いものを作ることができます。技術力を信頼して頂けており、更に24時間の製造体制の仕組みを採用しているため、高い品質を短い納期で提供することができます。

時代に乗るのではなく、時代を創る 若き社長のビジョン

時代に乗るのではなく、時代を創る 若き社長のビジョン
時代に乗るのではなく、時代を創る 若き社長のビジョン

父親である先代社長から当社を引き継いだのは約15年前。35歳のころです。別の製造会社で技術を磨き、20代後半から当社に戻って、その頃はとにかくがむしゃらに仕事に取り組んでいました。いずれは自分が継ぐこの会社の行く先を考えたとき、どんどん時代は様変わりする中で、がむしゃらにやっているだけではまずいなという危機感はありました。

社長となり、今後どうしていくかを考えたとき、幼少期のころから夢だった自動製造ロボットを現実のものにしたいという気持ちが強くなりました。製造加工のうち、誰でもできる単調な作業はなるべくロボットにさせて、職人の手が必要な作業や工程は人が行うという様に区分けする方法を選択しました。

ビジョンが明確になったら、そこからは「時代に乗るのではなく、時代を創っていくんだ」という気概に変化していました。想像したものを現実化していく、こうしたらもっと効率的になる、「あんなこといいな、できたらいいな」の某アニメの主題歌ではないですが、AIなどの技術の進歩がそれを可能にします。私の頭の中にあったビジョンが、メーカーさんの協力体制もあって現実のものとなっている実感があります。その中で、現在、機械メーカーさんと生産設備の遠隔管理システムに取り組んでいます。稼働状況をパソコンやスマートウォッチに転送し、遠隔から操作することもでき、柔軟な生産体制が取れます。

これからの夢 完全自働化による効率化 下請けから“メーカー”に

これからの夢 完全自働化による効率化 下請けから“メーカー”に
これからの夢 完全自働化による効率化 下請けから“メーカー”に

これからの夢は、完全な無人化の工場を建てることです。現状でも使用しているロボットに稼働監視のシステムを導入し、更に、部材の供給から加工、次いで加工後の処理(屑や溶媒の廃棄等)を一貫してロボットが行う仕組み作りも検討しています。最終的にはAIを用いて、受注から出荷まで極力人の手をかけないような生産設備を考えています。

自動化で製造加工の工程を安定させたら、高い技術力を活かして自社製品のラインナップも増やしていきたいです。今は下請けですが、いずれはメーカーになりたいと思っています。

 また、近年では日本の製造業の元気がないとずっと言われ続けています。当社はこの現状に対し、「自働化」をキーワードに、新しいモノづくりの形として日本の製造業界を元気にしたいと考えています。

会社名 有限会社金松工業
事業所 〒392-0015 諏訪市大字中洲4710
事業内容 業務用機械器具製造業
従業員数 12名
店舗外観 外観写真
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