111

Gelateria宮本屋

小原 紗奈恵代表

Gelateria宮本屋 (ジェラテリア宮本屋)は、上伊那郡箕輪町にある本格手作りのフレッシュジェラート店です。代表の小原 紗奈恵さんにお聞かせいただいた事業への想いや、今後の夢をご紹介します。

地元食材を贅沢に使用した本格手作りのジェラート店を開きたい

地元食材を贅沢に使用した本格手作りのジェラート店を開きたい
地元食材を贅沢に使用した本格手作りのジェラート店を開きたい

私は甘いものが大好きなのですが、健康や美容面を理由として罪悪感を覚えることがよくありました。なので、ヘルシーで栄養豊富なジェラートを自分自身で作りたいと思っていたところ、東京のジェラート専門店「Gelateria REGALINO(レガリーノ)」に出会いました。レガリーノのジェラートは、からだに良くて美味しいをコンセプトに、素材の持ち味を最大限活かした製造方法(シングルレシピ)で作られていました。これは一つ一つのフレーバーを作り上げるために大変な手間暇を費やさなければならない方法であったため、そのこだわりに驚かされました。ご店主も大変気さくな方でとても印象的でした。
また、お店をはじめる前は会社員として働きながら子育てをしていましたが、子供にはおいしくて栄養豊富なものを食べさせたいと日頃から思っていました。そこで全国の食材を調べていたところ、地元長野県の南信州にもいろんな種類の、そして品質が高い野菜や果物があることを再認識できました。それを使ったスイーツを自分の子供だけでなく地元の方々をはじめ、いろんな方に食べてもらいたい。そういった気持ちが強くなり、自分でお店を始めることを決意しました。
この想いをレガリーノのご店主に直接相談させていただいたところ、大変ありがたいことにジェラート造りの修業をさせていただけることとなりました。仕事と子育てを両立しながらの起業準備は大変でしたが、昨年2022年5月6日にGelateria宮本屋をオープンすることができました。

素材ごとに毎日レシピを替える“シングルレシピ” 持ち越さないこだわり

素材ごとに毎日レシピを替える“シングルレシピ” 持ち越さないこだわり
素材ごとに毎日レシピを替える“シングルレシピ” 持ち越さないこだわり

Gelateria宮本屋では、毎日7から9種類のジェラートがショーケースに並びます。一番人気の信州牛乳のジェラートはレギュラー商品で、他の種類は南信州で採れた野菜や果物などを使ったジェラートを日替わりで提供しており、毎日違う組み合わせで楽しむことができます。当店ではレガリーノさんと同様、シングルレシピを採用しています。シングルレシピとは、すべてのフレーバーの配合が異なるジェラートの製造方法です。例えば同じ「リンゴ」でも、品種や採れた時期、気温や完熟具合で糖度や酸味が異なります。その時その素材が持つおいしさや長所を見極め、少しずつ配合を替えることで素材の良さを最大限活かしたジェラートが完成します。そのため、当店ではフレーバーに生の副材料を使用しており、メーカーが製造しているアイスクリーム用のペーストやピューレを一切使わず、チョコレートやキャラメルといった素材も手作りしています。また、ジェラートを作る際には、糖の吸収を抑制し血糖値の上昇を抑える効果が期待されている「イヌリン」という多糖類を使用することで健康面にも配慮した工夫をしています。副材料となる野菜や果物の皮には多くの栄養が含まれているため、これらも無駄にすることなく最大限に活用し、健康的で美味しいジェラートになるようこだわっています。
さらに当店では着色料も一切使わないので、野菜や果物の素材が持つ色を目で見てお楽しみいただくことができるのも特徴的です。例えば以前に作った紫蘇(シソ)のジェラートは、その名前からも多くの方が紫色を連想されるかと思いますが、実際にはかなり明るいピンク色で、ポップで可愛いジェラートができあがりました。
ジェラートはとても繊細で、温度変化で味や風味が変わってしまいます。そのため、当店ではその日のジェラートはその日に売り切ることにこだわります。作り立ての最高の状態を皆さんに楽しんでもらいたいです。土日は午後2時頃に売り切れてしまうフレーバーもありますので、ぜひお早めに足を運んで頂ければうれしいです。

疲れが吹き飛ぶうれしい言葉 冷たいジェラートで「ほっとした」

疲れが吹き飛ぶうれしい言葉 冷たいジェラートで「ほっとした」
疲れが吹き飛ぶうれしい言葉 冷たいジェラートで「ほっとした」

シングルレシピのジェラート作りは手間がかかるもので、早朝の野菜や果物の皮むきから始まり、夕方にお店を閉めても機械の清掃や翌日の準備で夜も遅くなることが多いです。野菜や果物の状態も毎日違うので、日々悩みながらレシピと向き合っています。今も修行の身です。
お店を続けていくのは大変なことですが、ジェラート作りをやってよかったと思う瞬間がありました。お客さまが当店のジェラートを食べて「ほっとした」と言ってくださった時です。温かいコーヒーを飲んでほっとするのはよくあると思いますが、ひんやり冷たいジェラートで安堵していただけたのは、溜まっていた疲れが吹き飛ぶほどうれしかったです。身体や心が疲れている時に、当店のジェラートを食べて気持ちをリフレッシュしていただけたのではないかと思っています。

これからの夢 ~私が頑張ることで、頑張っている女性を応援したい

これからの夢 ~私が頑張ることで、頑張っている女性を応援したい

夢は2つあって、1つは地元南信州のおいしい食材を、地元の方だけでなくより多くの皆さまに食べてもらえるようこれからもジェラート作りを続けていくことです。
もう1つは、自分がこれからも頑張り続けることで、子育てをしながら頑張る女性の応援や励みになりたいということ。ジェラート店をオープンする前は女性の就労・就業支援をするお仕事をしていました。子育てをしながら就職を目指す女性を支援していましたが、母になることでいろんなことを諦めざるを得ない女性を目の当たりにしてきました。女性が子育てをしながら働くということは、多くの方が想像される以上に大変なことです。私自身も子供を育てながらお店を始めましたが、周りのいろんな方に支えていただくことで、ここまでやってくることができました。それとは形が異なるかもしれませんが、私も自分が頑張り続けることで、同じような立場の女性を応援していきたいです。
お客さまの笑顔や美味しいの言葉は、私の原動力です。美味しくて栄養もある“罪悪感の少ない”ジェラートを召し上がっていただき、元気になって、気持ちもリフレッシュしていただければうれしいです。

店舗名 Gelateria宮本屋
所在地 〒399-4601 長野県上伊那郡箕輪町大字中箕輪11415-1 1F
HP https://www.gelateria-miyamotoya.com/
事業内容 ジェラート製造・販売 卸売 OEM キッチンカー
店舗外観 外観写真
放送動画