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SENKO TINY CAMP

木内 大悟代表

SENKO TINY CAMP(センコタイニーキャンプ)は1日1組限定、非日常の自然の中で、「プライベートコテージ」「キャンプ」「秘湯温泉」「滝」「農業体験」などを楽しめる、新しい型の総合施設です。代表の木内 大悟さんにお聞かせいただいた事業への想いや、今後の夢をご紹介します。

プライベートコテージより、田舎暮らしの疑似体験をしながら、自然を楽しむ

プライベートコテージより、田舎暮らしの疑似体験をしながら、自然を楽しむ
プライベートコテージより、田舎暮らしの疑似体験をしながら、自然を楽しむ
プライベートコテージより、田舎暮らしの疑似体験をしながら、自然を楽しむ

このコテージは、「温泉」「キャンプ」「滝」「農園の収穫体験」などを複合させ、首都圏を含め都会の方に、田舎暮らしの疑似体験を自然の中で楽しんでいただきたい、という想いで作りました。
TINY CAMPの、TINYは「小さい」という意味です。既存の温泉も非常に小さくて、湯壺も4・5人入ると一杯になるような温泉です。小さなスペースに色々なものを詰め込んで、という意味を込めてこの名前を付けました。1日1組限定というのもTINYに含めています。
「プライベートコテージ」は、6畳のキッチン・リビング・寝室のユニットをつなぎ合わせた、横長のコテージで、キッチンと寝室にはロフトがあります。地元の建設業者の企画商品を採用させていただき、相談しながら一緒に作り上げたものです。
「キャンプ」は、今とても人気ですが、ここでは、BBQセットを無料でレンタルしていますので、手軽にBBQを楽しんでいただけますし、外で寝るのは苦手という女性やお子さんが、自然を楽しんでいただき、寝るのは寝室の快適な空間で、という居心地の良さがあります。キッチンとシャワーも備えていますが、近くに既存の事業で温泉を経営していますので、そちらの温泉に無料で入っていただけます。 オートキャンプ場は、比較的山奥にあり、危険や不安な要素が多いですが、ここはインターからも近く、通りに面し、民家もあるので安全にご利用いただけます。また、キャンプ場は、隣のグループの目が気になりますが、ここでは一日一組一棟貸しのプライベートな空間を確保できます。
「温泉」は、源泉かけ流しの天然温泉で、昭和25年から営業しています。お湯の特徴は、湯花に黒いマンガン成分があり、入ると、手・足・お尻などに付いて、黒くなってしまうのですが、それがマニアの間では喜ばれています。効能は、とても温まるので冬場湯冷めがしないということです。主に平日が地元の方が、週末は長野へ遊びに来た旅行客が帰りがけにご利用いただいています。
「滝」が近くにあり、夏場は家族連れのお客様がよく川辺で遊ばれています。お子供さんは、普段プールとか安全なところで水遊びされていますが、ここは自然の中なので、川底の石は滑るし、危険もありますが、親御さんもあえてここに来て、そういうことも含めて自然と遊ぶということを楽しんでいただいています。
このようないろいろな強みが詰め込まれ、他のキャンプ場とは差別化が図られていることから、ここを選んでいただいていると思います。

祖父が残してくれた事業を引き継ぎ、コロナ禍も終息後も続けられる新事業

祖父が残してくれた事業を引き継ぎ、コロナ禍も終息後も続けられる新事業
祖父が残してくれた事業を引き継ぎ、コロナ禍も終息後も続けられる新事業
祖父が残してくれた事業を引き継ぎ、コロナ禍も終息後も続けられる新事業

元々は温泉を祖父が経営していましたが、高齢になり廃業しようか、身内があとを継ごうかという話になり、私は当時20代前半だったのですが、廃業するにはもったいないと、勤めていた東京のホテルをやめて、1995年にこちらに戻ってきて経営を引き継ぎ、28年になります。ホテル勤めといっても経理でしたので、接客業は畑違いでしたが、既存の事業は日帰り温泉と食事提供もしていたので、調理師免許も取りました。
当時は勝算なども全くありませんでしたが、温泉を残してくれたこと自体がすごい財産であり、ロケーションも素晴らしいところでしたので、祖父が残してくれたものを潰さないで続けていきたい、という想いで過ごしてきました。
しかし、コロナウィルスが流行して、日帰り温泉と食事提供の売上が半々だったのですが、飲食の売上がゼロになりました。当初1年程で終息するものとのんびり構えていましたが、さすがに1年たっても終息しないので、コロナ禍でもコロナが終息してからでも続けられるようなことは何かと考えました。せっかく恵まれた環境が整っていたので、この場所をいかに生かせるかを考え、世の中はちょうどキャンプブームでしたので、色々なことを複合した新しいキャンプ事業ができたらと思い、この新事業を始めました。
コロナ禍で、休業要請などいろいろな規制の中で、自分の時間が出来て、相当考え悩みましたが、逆にそれがすごく貴重な時間で、外から客観的に自分の事業の強み・弱みを見直す時間が出来ました。コロナが流行していなければ、この事業はなかったと思います。温泉は、夏場は元々お客様が少なく、農作業が始まると地元の方の足も遠のいて、売上げが減りますし、また関東圏の若い家族連れや県外のお客様も少ない、という弱みがありましたので、それを埋め合わせできるような新しい事業となりました。 コロナ前と比べて、飲食部門の売上げは戻っていません。もともと地元の年配の方が、宴会や法事などで利用していただいていたので、コロナ禍で生活習慣が変わり、集まらなくていい、集まっても飲食はいらない、というようになってしまい、その上、食材も燃料も高騰し、すべてが逆風でした。しかし新事業のおかげで、コロナ前よりも業況は良くなっています。
お客様の層は、圧倒的に県外です。関東から6割位、東海地方からも1・2割、残りが県内です。開業当初からターゲットとしている関東圏の子育て世代の方が6割強なので、思い描いていたのに近い層にご利用いただいています。開業して約1年ですが、リピーターのお客様の中には、4回目という方もいらっしゃいます。「楽しかった。また来ます」と声をかけてくれることが一番うれしいです。

田舎暮らしの魅力を伝え、地方を活性化させたい

田舎暮らしの魅力を伝え、地方を活性化させたい
田舎暮らしの魅力を伝え、地方を活性化させたい

これからの夢は、この事業を通して、上田市の魅力を伝えて、移住や二拠点化,テレワーク基地化などに繋げ、地域を活性化し、地方を元気にしたいと思っています。
一組でも多くのお客様に、満足してご利用いただけるような施設にして、それが結果として上田市や、長野県内の田舎暮らしなどに興味を持っていただいて、1、2年に一組でも、住みたいとか移住したいとか、子育てを田舎でしたい、とかを考えるきっかけになってくれたらうれしいです。
上田市に来て周りの方に恵まれ、いろいろ助けていただいたおかげでここまでやって来れました。少しでも恩返しをしたい、と思っています。

施設名 SENKO TINY CAMP
所在地 〒386-2201
長野県上田市真田町長6423-2
HP www.senko-tiny-camp.jp
事業内容 貸コテージ・日帰り温泉
外観 外観写真
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